生体医工学

有岡が執筆した論文の生体医工学への掲載が決定しました.

有岡,内山:「機械刺激による筋・皮下組織・皮膚の力学特性の解析」,生体医工学,Vol. 50, No. 6, 印刷中

当研究室では,電気刺激を入力すると筋音図を出力するシステムを同定し,その力学モデルを提案してきました.このモデルは,バネ・マス・ダッシュポットで構成される2次系を3つ接続したものです.それぞれ,筋の収縮方向の特性,筋および皮下組織(皮膚)の筋の収縮方向に直交する方向の特性であると考えていますが,3つの伝達関数がそれぞれどれに対応するものであるかは未解決でした.そこで,機械振動を外部から与えて,機械インピーダンスおよび振動伝達率から固有周波数を推定し,筋と皮下組織の伝達関数の分離を試みました.

クォータ制

クォータ制の講義(バイオシステム)を初めて担当します.クォータ制の時間割や実施時に予想されることなどを沢山検討して,ようやく2012年度から物理情報工学科3年生のカリキュラムをクォータ制を導入することができました.試験,病気などによる欠席,補講など,考慮すべきことは多く,また理工学部全体がクォータ制を導入しているわけではないので学生課学事担当の支援をお願することも多々ありました.このような状況ですから科目担当者の負担が増えることは予想されていました.FD委員会が昨年開催しましたFD講演会「有機化学におけるクォータ制について」でクォータ制を部分的に導入している大阪大学の例を伺い,質疑応答の機会をもつことができたことは大変有意義でした.

時間割の編成は,実験と総合教育科目で学科の専門科目を配置できない曜日・時限を考慮しますから,月曜日と金曜日に集中しやすくなりました.月・金の組み合わせより火・金の組み合わせがよいようには思いますが,火曜日には2時限分しか講義を配置できません.また,火曜日は1, 2年生の実験に学科の教員が多く出講するため,配置できる科目も限られています.様々な障害はありますが,クォータ制を実施することにより,セメスタ制では学期末試験が1時限から5時限まで全てに入って試験を受ける学生がへとへとに疲れるといったことは,試験が第3クォータと第4クォータに分散することで避けられるようになりました.学生にとって勉強しやすく,また教員も学生の到達度を確認しやすくなっているのではないかと思います.

理工学部キャンパスから見えた今日の富士山