Medical & Biological Engineering & Computing

酒井の修論をまとめた論文,System identification of evoked mechanomyogram from abductor pollicis brevis muscle in isometric contractionがMedical & Biological Engineering & Computingにacceptされました.

短母指外転筋の筋音を加速度センサで計測すると,その信号は4次のモデルで近似でき,コンデンサマイクロフォンで計測するとその信号は3次のモデルで近似できます.しかも,それらの固有周波数は異なります.一方,外転トルクを計測すると2次のモデルで近似できます.我々は前脛骨筋の筋音を加速度センサで計測した信号は6次のモデルで,レーザー変位計で計測した信号は2次のモデルで近似できることを報告しています(T. Uchiyama and K. Shinohara, 2013).前脛骨筋の筋音のモデルとの違いを筋の形状の違い(平行筋と羽状筋)に基づいて解釈し,また筋音のモデルについて述べた論文です.

mmg羽状筋では筋線維の収縮が直接皮膚表面の振動として計測されることに対して,平行筋では(体積を一定とすれば)筋線維の側方への拡大による振動が計測されることになります.この違いが,筋線維の収縮に関連する情報が筋音に強く現れるか否かの違いになると考えています.